深瀬昌久は1934年、北海道生まれ。1956年、日本大学芸術学部写真学科を卒業後、日本デザインセンター、河出書房などの勤務を経て1968年、フリーランスとなる。1992年に不慮の事故により写真家としての活動を休止し、2012年に死去。
愛猫家として知られている深瀬は生前、猫を題材にした写真集『ビバ!サスケ』『サスケ!!いとしき猫よ』『猫の麦わら帽子』の3冊を出版。本書『Afterword』は、『サスケ!!いとしき猫よ』の巻末に収録されていたサスケ日誌に添えられていた作品で構成されている。
アラーキーのチロちゃんと並ぶほど、写真界では有名な猫・サスケ。実は本書に写っているサスケは2代目で、初代・サスケは写真家・高梨豊から譲り受けてすぐに失踪。その後、サスケを捜索する貼り紙を見た人が深瀬のもとに子猫を届けてくれたが、それはサスケではなかった。しかし深瀬はそのネコをサスケと名付け、まるで我が子のように愛し、どこへ行くにもサスケを連れて出掛けるようになった。深瀬の代表作「鴉」や「父の記憶」のように、孤独と自己を追求し続けた深瀬の裏腹のない純粋さ、究極の愛が感じられる一冊となっている。
また装丁は猫の毛並みを意識した手触りに、小口はまるで猫の爪研ぎのごとくざくっとした裁断がほどこされている。
タイトル | 『Afterword』 |
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出版社 | |
価格 | 4,500円+tax |
発行年 | 2016年11月15日(金) |
仕様 | ハードカバー/210mm×231mm/104ページ |
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